江戸時代の初期から栄えた初期から後期に栄えた、煙草盆の使い方に興味をお持ちではないですか?今回は、そんな煙草盆の種類や火入れの使い方を徹底解説していきます!
また、煙草盆が一般の方でも手に入るのか疑問に思うかもしれませんが、結論から言うと『ネットショップで簡単に手に入る』ので、興味がある方は是非調べてみて下さいね。
それでは、かつて多くの人に親しまれた煙草盆の使い方を見ていきましょう。
煙草盆の意味や現代でも使われている理由とは?
煙草盆とは『喫煙に必要な道具を収納する入れ物』で、かつて江戸時代の人々の間で親しまれていました。
また、現代では「ここでタバコを吸っても大丈夫」という意思表示の為に置かれている場所もあり、骨董品としても重宝されています。
そんな煙草盆ですが、喫煙具ではなく茶道具としても使われている所もあり、流派にもよりますが『裏千家』など多くの茶道流派で用いられています。
一般家庭や多くの場所で見る事は減った煙草盆ですが、未だに形を変えて活用されているのです。
煙草盆の火鉢に必要な5つの道具
それでは煙草盆の火鉢に必要な5つのアイテムを解説していきます。煙草盆の火鉢を構成するパーツは『煙草盆・火入れ・灰吹・煙草入・煙管』の5つです。
それぞれ喫煙するためには欠かせない道具で、時代の移り変わりによって形を変えてきました。
煙草盆は屋外での仕様ではなく屋内で使うための道具なので、装飾品が施されたりと時代の移り変わりと共に進化しています。
そんな煙草盆のメジャーな4種類は、後程ご紹介していくので、是非ご覧ください。
煙草盆に必要な5つの道具①:煙草盆
煙草盆は『火鉢やその他の道具を入れる』道具です。形は多種多様で、丸型・長方形・正方形や、透かしの入った物が存在しており、歴代の家元の好んでいた形が引き継がれていたりします。
箱の底面には『敷き紙』がしてあるのが一般的ですが、「裏千家」などの流派によっては敷かなかったりします。
また、敷き紙に使われている素材は『奉書紙』と言って、のし紙に使われている紙の素材と同じものが多いです。
煙草盆に必要な5つの道具②:火入れ
火入れは『煙草に火を付ける』ための道具です。火入れも「裏千家」などの流派によって、灰の盛り方などに違いが見られます。
火入れを写真のような形にするまでには結構な手間がかかっており大変な作業となっています。もし、これから茶道や煙草盆の使い方を詳しく学びたい方は『裏千家』・『武者小路千家』などの茶道流派に所属して本格的に学ぶのがオススメです。
また、火入れの使い方は後程詳しくご紹介していくので、是非一度ご覧ください!
煙草盆に必要な5つの道具③:灰吹
灰吹は『煙管で吸い終えた吸い殻を入れる』ための入れ物です。ただの筒では無くて、火を消すために底から1cmくらいまで水が入っています。
この灰吹きも「裏千家」などの流派によって違いがあり、多くの流派では茶色の筒ですが、青竹で作られた灰吹も存在しています。
もしご自分で道具を一式揃えるのであれば、好きな色やデザインのオシャレな灰吹を選んでみて下さい。
煙草盆に必要な5つの道具④:煙草入
煙草入は『きざみタバコを収納』するための道具です。きざみタバコは、煙管で煙を吸うためには必須の葉っぱで、紙巻きタバコの芯に当たるものです。
木や紙でできた蓋付きの煙草入や、陶器でできた蓋付きの煙草入もあるので、ご自身の好みに合わせて購入してみてください。
ものによっては財布のように大きい煙草入も存在するので、煙管を普段からたくさん吸う方であれば大きい煙草入の方が良いでしょう。
煙草盆に必要な5つの道具⑤:煙管
煙管は『煙草の煙を吸う』ための道具です。現代で言う紙巻きタバコや葉巻に当たるもので、煙草盆があっても煙管がないと始まりません。
煙管を普段吸わないは吸い方に戸惑うかもしれませんが、慣れてしまえば簡単に吸えますし、ご自身の好みの味に調整する事も可能です!
また、煙管用のタバコ葉も沢山販売されているので、煙管デビューをする方は忘れずに購入しておきましょう。
煙草盆のメジャーな4種類をご紹介
さて、煙草盆を構成する5つの道具をご紹介してきたところで、煙草盆のメジャーな4種類を見ていきましょう!煙草盆は江戸時代の初期~後期に使われた灰皿・火鉢で、時代の移り変わりと共に姿形を変えてきました。
そんな煙草盆の進化も分かるように、歴史の古い順でご紹介していきます。煙草盆が灰皿や火鉢以外の使われ方をされていた事が分かるので、見ていて面白い変化の仕方でしょう。
また、煙草盆の自作をして楽しんでいる方もいらっしゃるので、ご興味のある方は調べてみて下さい。
煙草盆の種類①:てさげたばこ盆
まずご紹介する煙草盆は『てさげたばこ盆』です。江戸時代の初期に作られた初期型の煙草盆で、名前にあるように「てさげ」が付いています。
煙草盆は屋内で使われるので、持ち運びする必要はありませんが、当時の方からすれば生活必需品同様だったので、取っ手が付いたのかもしれません。
当時『てさげたばこ盆』は装飾品が付いている物は少なく、煙管を吸うためのただの道具だったことが分かります。
煙草盆の種類②:風覆(かざおおい)手付きたばこ盆
続いてご紹介する煙草盆は『風覆手付きたばこ盆』です。名前の通り、風から煙草盆を覆うために、三方を障子で覆ってある煙草盆です。
この種類は引き出しが付いている物もあり、機能性が優れている煙草盆が増えてきましたが、オシャレとまでは言えないデザインの物が多い印象。
また、煙草盆の多くで「金箔」があしらわれていることから、庶民だけではなく大名などの偉い方も使っていた事が見て取れます。
煙草盆の種類③:梨子地草花蒔絵(なしじくさばなまきえ)提げたばこ盆
次にご紹介する煙草盆は『梨子地草花蒔絵提げたばこ盆』です。この煙草盆は、調度品としても利用できるよう美しい蒔絵(まきえ)が施されていて、物々交換でも骨董品として使われていました。
蒔絵は、漆器の表面に漆で絵や文様・文字などを描いて、金属粉が蒔いてあるものです。こういったデザイン性の優れたものが出てきて、だんだん煙草盆としての使われ方から逸れてきました。
また、この種類が流行していた江戸時代中期から、茶道の道具や骨董品としても認知されてきたそうです。
煙草盆の種類④:蒔絵(まきえ)四方形手付きたばこ盆
最後にご紹介する煙草盆は『蒔絵四方形手付きたばこ盆』です。この煙草盆は、火入れが回転する事で、どこからでも利用できるよう工夫されました。
江戸時代の後期からは、デザイン性と機能性も兼ね備えた煙草盆の種類が出てきていることが分かっており、この頃には茶道具としても親しまれています。
ここでご紹介してきた4種類以外にも沢山の種類のたばこ盆があるので、要チェックです!
煙草盆の火入れの使い方を徹底解説!
ここからは煙草盆の火入れの使い方を徹底解説していきます。火入れは先ほどもご紹介して様に『煙草に火を付ける』ための物で、煙草盆の中で一番重要な道具と言っても過言ではありません。
この火入れですが、何気なく置かれている割には作るまでにかなりの手間を要しています。『裏千家』などの流派によっても作り方は異なるので、しっかり勉強が必要ですね。
火入れの使い方が分からない初心者の方は今からご説明していく方法をマネして、是非チャレンジしてみて下さい!
煙草盆の火入れの使い方①:煙草入から葉を適量取り出す
まずは煙草盆の煙草入から葉を適量取り出しましょう。また『繊維をちぎらない』ように取り出すのが大切で、丸めた時に粉になりにくくなります。
煙草入から葉を取り出したら「指で丸めて固める」作業をしましょう。固めると辛くなり、優しく丸めるとマイルドになります。
間違いなく初心者の方は加減が分からないので、最初は適当にまるめて試してみましょう。
煙草盆の火入れの使い方②:雁首の火皿に詰める
続いては雁首の火皿に葉を詰めていきましょう。雁首とは煙管の先端にある葉っぱを入れる場所です。煙管のサイズによって先端の雁首の大きさは変わるので、サイズに合った葉の量を用意することが大事です。
また、乗せるというよりは詰め込むイメージで押すようにしましょう。刻みが詰まっていないと、すぐに火種がきえたり、肺が口に入ってきたりします。
初心者の方は、想像よりも強く押し込んでも大丈夫でしょう。ギュッと詰めてあげてください。
煙草盆の火入れの使い方③:火を付けて煙を吸う
それでは煙管の先端に火を付けて煙を吸っていきますが、絶対煙を肺で吸い込まないようにしてください。というのも普通のタバコと違って、煙管にがフィルターが存在しません。そのため生の煙を肺まで吸いこむと大変な事になります。
そんな火事の煙を吸い込むような事にならない為には、ストローで煙を吸うようなイメージを持って下さい。そして、肺に煙は入れずに口の中で煙を転がして味わいましょう。
タバコを吸う技術の1つで『クールスモーキング』があり、ゆっくり吸う事で煙を冷やしてマイルドな味わいを得ることが出来ます。是非一度お試しください!
煙草盆の火入れの使い方④:吸い終えたら早めに灰を落とす
タバコの煙を吸い終えたら、早めに灰を灰皿・灰吹に落としましょう。吸い終わってから時間が経つと、灰が固まってしまうためです。
だいたい2~3分吸えれば灰皿・灰吹きに灰を落とすと考えてください。また、灰を落とす際にはカンカンと打ち付けるのではなく、上品に手を添えて灰を落とすようにしましょう。
ここまでの一連の動作が出来るようになれば、立派に煙草盆を使いこなせていると言えるので、あなたもカッコイイ煙管の吸い方をマスターしてみて下さい!
煙草盆や火入れの使い方・煙草盆の種類を徹底解説!まとめ
- 煙草盆は江戸時代に最も使用された喫煙具で現代でも骨董品として親しまれている!
- 煙草盆の種類は時代の移り変わりと共に姿を変えている!
- 煙草盆は灰皿・火鉢の役割を果たしており煙管を吸うためには必須である!
ここまで煙草盆や火入れの使い方・煙草盆の種類を徹底解説してきましたが、火入れの使い方を理解して頂けたでしょうか?煙草盆は火鉢や灰皿・骨董品としての役割も持っているので、紙巻きタバコを吸う方でも家にあると便利かもしれません!
今回ご説明してきた煙管は、吸い方・使い方によってはタバコよりも味わい深く吸う事ができるので、ご興味を持った方がいれば一度試してみて下さいね。
また、現代では茶道の道具としても親しまれており、希少価値の高い骨董品としても扱われてもいることが分かりました。家に据え置きできるアンティークとしても活躍が期待できる煙草盆を購入してみてはいかがでしょうか?