最近では、たばこを吸える場所が減少してきているばかりか、喫煙者自体を採用しない企業が増えてきているようです。
各業界でも空前の禁煙ブームとなっていることから、喫煙者のたばこの喫煙マナーが問われているのも事実ですよね?
この記事では、喫煙者を採用しない企業一覧や、喫煙者を採用しない理由についてをまとめてみました!喫煙者も非喫煙者も今一度「禁煙」について考えてみてくださいね。
喫煙者が採用されない理由とは?
まず初めに、なぜ喫煙者を採用しない企業が増えてきているのでしょうか?
ここでは、企業が喫煙者に厳しい理由について詳しく解説していきたいと思います!
喫煙による作業効率の低下
まず第一に、喫煙者を採用しない理由として挙げられるのが「喫煙による作業効率の低下」ということです。
喫煙者の場合、たばこを吸うことができないでいるとイライラしたり、集中力が切れることによって仕事を中断し「たばこ休憩」を何度も取るなどの問題が考えられるため、非喫煙者と比較しても作業効率が著しく低下してしまうといわれています。
受動喫煙による問題
たびたび問題に挙がる「受動喫煙」ですが、受動喫煙とは喫煙者のたばこの煙を非喫煙者が吸ってしまうことを指します。
非喫煙者であっても受動喫煙をすることでがんの発生確率が上がるといわれているため、喫煙者以外の人々にも悪影響を及ぼすことから喫煙者の採用を行わない企業が増えているようです。
喫煙スペースの確保
喫煙者を採用することで、タバコの分煙のために喫煙スペースを設ける必要があることも喫煙者が懸念されている理由でもあります。
特に企業規模が小さい中小企業では、喫煙場所の確保や喫煙施設設置のための費用がかかるため、企業の経営にも影響があることから社内禁煙に取り組んでいる企業も多く存在しています。
健康リスク
たばこを吸うこと自体、喫煙者本人の健康状態を著しく低下させるため、最初から喫煙者を採用しない企業も多いです。
また、クリーンな企業イメージを掲げている場合、会社の評判を下げる可能性を阻止するため禁煙に力を入れていることがあるようですね。
周囲への悪影響
「たばこを吸うために離籍する人と、たばこを吸わない人とでは労働時間に差が出る」と、これまで暗黙の了解となっていた就業中の喫煙について、非喫煙者から不満が挙がったことから社内禁煙、喫煙者を採用しないことに至ったケースも。
社内の雰囲気や個々のモチベーション低下になってしまうことで、周囲にも悪影響があるとしている企業も存在します。
喫煙者を採用しない企業とは?
なぜ企業が喫煙者を採用しないのか。その理由を解説したところで、喫煙者を採用しない企業の一覧をまとめてみました。
年々増加傾向にある「喫煙者を不採用にする」企業は、一体どんなところがあるのでしょうか?早速確認していきましょう!
喫煙者を採用しない企業一覧!
ここでは「喫煙しないこと」「非喫煙者であること」を募集要項に掲げている企業をまとめてみましたので、是非参考にしてみてください。
・星野リゾート
・ひまわり生命保険
・ロート製薬株式会社
・帝国データバンク
・ジャパネットグループ
・エムエスシー
・テルモ株式会社
・ソーゴー印刷株式会社
・日本経営システム研究所
・セントラルスポーツ
・ファイザー
・ローム株式会社
・株式会社ウィルワン
・エムテックスマツムラ株式会社
・フローレンス
・Acroquest Technology 株式会社
・ライブレボリューション
・ハウスコム株式会社 など
これらの企業では、喫煙者だからといって応募不可というわけではなく「入社までに喫煙できる人」などという条件を出している企業も存在します。
また、企業側が喫煙している社員の禁煙のサポートを行っている会社も存在しているようで、企業が「禁煙」に対して前向きに動き出しているといえますね。
喫煙者を採用しない業界の傾向とは?
現在喫煙者を採用しない企業の業界としてはホテルや旅館などの「観光業界」や製薬会社やスポーツ関連の「健康関連業界」に多くみられるようです。
また、今後としては飲食業界や医療関係、学校や予備校などの教育機関でも禁煙化が進んでいく可能性が高まっています。
さらに、グローバル企業などの世界的に活躍している企業でも非喫煙者のみを採用する企業が増えてきていることから、今後ますます喫煙者に対して厳しい世の中になるのではないかといわれています。
企業の禁煙推進を支援するコンソーシアムとは?
健康的な社会の実現に向けて、企業内の禁煙推進に賛同。そして禁煙志望者をサポートしていきます。
禁煙推進企業コンソーシアム
2019年4月、健康的な社会実現を目指し、企業の禁煙推進を支援・禁煙希望者をサポートするために「禁煙推進企業コンソーシアム」が設立されました。
禁煙推進企業コンソーシアムの目的は、参加企業の従業員やその家族の健康維持・増進のために、社内喫煙率の低下を目標とし社会全体に禁煙の重要性を発信することだそうです。
禁煙推進企業コンソーシアムに参加している企業や団体はすでに23企業、団体にも及んでいることから、禁煙に前向きな企業が増えていることが伺えます。
・オムロン ヘルスケア株式会社
・株式会社資生堂
・ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループ
・損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険株式会社
・公益社団法人東京都医師会
・公益財団法人日本対がん協会
・ロート製薬株式会社
・株式会社龍角散 など
おそらく、誰もが一度は耳にしたことがあるような企業や団体が名を連ねていますよね?このように、禁煙促進に力を入れている企業は今後さらに増えていくのではないでしょうか?
喫煙者を採用しないのは法律違反?!
ここで気になるのが、企業が喫煙者の採用を行わないのは法律の観点からみて違法に当たらないのかどうかではないでしょうか?
世間では「差別にならないか?」「違法ではないか?」という意見が飛び交っていますが、実際のところ法律的に問題がないのかどうかを調べてみました!
喫煙者を採用しなくとも法律違反にはならない
結論からいうと、企業が喫煙者を採用しなくても法律違反にはなりません。
ただし、この採用基準に関して世間からは賛否両論の意見があり、喫煙者にとっては肩身の狭い思いを強いられることでしょう。
現段階では「喫煙者の不採用」を禁止している法律はなく、企業が個人と労働契約を結ぶことは「基本的に企業の自由」とされています。
企業の採用基準に関しての豆知識
ここで、企業の採用基準に関して「禁止されているもの」「禁止されていないもの」を紹介していきます。・年齢を制限する採用、不採用
・見た目・容姿を理由とした不採用
・喫煙を理由とした不採用
このように、採用においては企業側の「採用の自由」が重視されるため、喫煙者を不採用とするという条件を設けていたとしても法律的には何の問題もないようですね。
採用後にたばこを吸ったら解雇になる?
採用後に「喫煙者であることがバレた」「禁煙に失敗した」など、非喫煙者として採用されたのにも関わらずたばこを吸ってしまったら解雇になるのでしょうか?
ここでは、終業規約における「懲戒解雇事由」に該当することで、企業側から解雇処分を言い渡される場合があるようです。
企業による「喫煙者」の定義が異なることもあり、たった一度の喫煙でも喫煙者とされるのかによっても異なってきそうですね。また、普段からたばこを吸っているのかどうかも企業側で立証する必要も出てくるので、この辺りはグレーゾーンといえそうです。
たばこ喫煙者を採用しない企業一覧とその理由についてまとめ
いかがでしたか?喫煙者を採用しない企業の一覧とその理由についてを詳しくまとめてみました!
- 喫煙者を採用しない企業は年々増加傾向にあり、今後も増えていくとされる
- 喫煙者を採用しない理由には、企業のあり方や従業員の働き方・生活に大きく関係する
- 「喫煙者を採用しない」という採用条件は法律的に違法ではない
近年の禁煙ブームにより、たばこを吸うことができる施設が減っているだけでなく、企業でも禁煙活動が広がりを見せていることが伺えます。
健康を意識する企業や従業員の働きやすさを重視する企業が増えてきていることから、今後さらに喫煙者を採用しない企業は増えていくだろうといわれているのも事実です。
喫煙者としては、この問題をどう捉え、どう行動していくかがポイントとなってきそうですね。