年々禁煙思考の高まる世の中。
喫煙者は肩身が狭くなってきており、それに伴い禁煙する方も増加傾向にあります。
しかし、長年連れ添ってきたタバコとお別れするのはかなり苦労します。
実際に、ニコチン不足からくる眠気や頭痛など、離脱症状で困っている方は多いようです。
今回は、ニコチン離脱症状のピーク期間やアイコスでもニコチン離脱症状が起こるのか?などをまとめてみました。
禁煙した際のニコチン離脱症状
そもそも離脱症状とは、禁煙した時におこる様々な症状のことを指します。
禁断症状と言われる事も多く、これらの症状のせいで禁煙に失敗する方が多いのも事実です。
主な離脱症状
有名な離脱症状として眠気や頭痛が挙げられますが、他にも離脱症状とみられるものは数多くあります。
もちろん、喫煙歴や体質など多くの要因によって、ニコチン離脱症状は異なりますが、
今回は、実際に喫煙者の方が禁煙した際に現れた離脱症状をまとめてみました。
・頭痛と眠気
頭痛と眠気、体のダルさなどは、禁煙初期に身体からニコチンが抜ける時に起こるものです。
それまでニコチンが大量に摂取されることに慣れてしまっていたため、、脳を覚醒させられなくなり、眠気や頭痛に繋がります。
これは、ニコチン離脱症状の一種なので、長期的にタバコを吸っている人には現れやすいです。
頭痛薬を飲んだりカフェインを摂取するなどして対処するしかありません。
頭痛や眠気などの身体的な症状はニコチンの離脱症状がピークの時はかなりしんどいですが、ピーク期間をすぎれば、比較的落ち着く人が多い傾向にあります。
・タバコでイライラが消えるは錯覚
基本的にタバコで「イライラが減る」や「集中力があがる」というものは思い込みです。
ですので、イライラ・落ち着かないなどの症状はピーク期間をすぎると徐々に減少しますのでご安心下さい。
初めて吸った時に、「あーイライラ解消されるわー」と感じた人はほとんどいませんよね。
つまり、ニコチンを長年摂取しているうちに、脳が勝手にタバコ=イライラ解消と思い込んでいるだけです。
・情緒的な離脱症状
憂鬱や情緒不安定なども禁煙している方に良く見られる症状です。
これは、ニコチン依存症の一つとして精神的に依存をしてしまっているからです。
毎日吸っていたタバコがなくなることによって、心に穴が開いてしまったような気持ちになるのも症状の一つです。
身体がタバコを吸っていない状況に慣れていないだけですので、吸っていない状況に慣れればこちらも解決します。
ニコチン依存!タバコをやめられない仕組み
生まれた時からタバコを吸っている人なんていませんよね。
つまり、タバコがなくても人間は生きていけるのです。
ではなぜ最初は吸っていなかったタバコをやめることが出来ないのでしょうか?
その原因は、ニコチンと体内の関係性にあります。
ニコチンとは
タバコを吸っていると、ニコチンという単語はよく耳にしますが、ニコチン自体にどのような作用があって依存してしまうのか?を知っている人は少ないようです。
厚生労働省のヘルスネットでは、「ニコチンは毒物として指定されている化学物質」とあります。
神経毒性の強い猛毒で、摂取すると血液中のニコチンは一気に全身に行き渡り、脳の中枢神経にあるニコチン受容体にニコチンが結合します。
すると、神経伝達物質という快感を生むドーパミンがたくさん放出されます。
眠気がなくなる気がするのはこの作用のおかげです。
ニコチンはすぐに消える
ニコチンの特徴として、作用時間がとても短いというものもあります。
要するにすぐにニコチンは消えてしまうということです。
たった数本の喫煙でも、身体がニコチンに耐性をつけてしまうため、すぐに慣れてきます。
①快感を生むドーパミンがでる
②すぐにニコチンが切れる
③またニコチンが欲しい
④ニコチン摂取
こうして、負のスパイラルに陥ってしまいます。
ニコチンへの依存は麻薬に匹敵するとも言われており、多く吸っている程、依存してしまい、やがてニコチンに支配されてしまいます。
ピーク期間
ニコチンの離脱症状は禁煙初期にピークを迎え、2日~1週間程度がピークだと言われています。
つまり、そこを乗り越えてしまえばある程度は大丈夫ですが、乗り越えるまでが大変ということです。
1番辛いピーク期間に主に出やすい症状とピーク期間を超えてからも出やすい症状についてご説明します。
身体的な離脱症状
ピーク期間に特に大変なのが、身体的な離脱症状です。
頭痛や眠気など分かりやすく身体にでるものばかりですので、より辛く感じてしまいます。
多くの方はピーク期間を過ぎ、徐々に離脱症状が弱まるので、1か月前後でほぼ眠気や頭痛などの身体的な離脱症状はなくなります。
精神的な離脱症状
一方、精神的な離脱症状は身体に根強く残るので、ピーク期間を超え、禁煙が落ち着いてきた頃にもよく現れます。
強いストレスを受けた時など精神的にストレスを感じると、「何で禁煙しちゃったんだろう」「これなら1本吸った方がマシだ」など、急に考え出す症状が多いです。
比較的ニコチン依存が落ち着いたように見えても、実は完全にはニコチンから抜け出せてないんですね。
ストレスの原因を何かのせいにしたくて、禁煙に八つ当たりしている状況ですので、タバコを吸ってもストレスは変わらないということを忘れずに生活しましょう。
ピーク期間を超え、この精神的な離脱症状がなくなってきたら、本格的に禁煙成功と言えるでしょう。
離脱症状に打ち勝つ!禁煙を成功させる方法
いくつか離脱症状を挙げましたが、やはりしっかりと「禁煙する」という意思を持っているかが最重要です。
ピーク期間を過ぎれば、比較的楽になりますが、その1ヵ月がなかなか乗り越えられません。
少しでもピーク期間を乗り越えられるようニコチン離脱症状の対処法をご紹介します。
環境
やはり環境を買えなければ意味がありません。
日常的な行動は無意識にしてしまうので、灰皿、ライター、タバコは捨て、近くにタバコが吸える環境が無いようにしましょう。
自分自身の身の周りはもちろんですが、自分を取り巻く周りの人との環境も変える必要があります。
周りを変える為に重要な事は、以下の2つです。
1 喫煙者の近くに行かない
個人的には、周りの喫煙者のせいで禁煙失敗してしまうケースが1番多いような気がしています。
友人同士の独特なノリで、1本吸わざるを得ない状況になってしまったり、自分だけ喫煙所に入れなくて、1本だけだと思い吸ってしまうケースです。
1本だけでも吸ってしまうと、せっかく乗り越えたピーク期間がまた再来します。
いままでの努力が水の泡となってしまいますのでお気を付けください。
2 周りに禁煙を言いふらす。
喫煙者の近くに行かないことがベストですが、それが難しい方もいると思います。
その場合に有効なのが周りに言いふらす作戦です。
周囲の方が相当意地悪ではない限り、止めてくれると思うので出来る限り言いふらしましょう。
一度周りの人に言ってしまうと、禁煙失敗した際にもバレてしまうので、後戻りできない状況になります。
洗脳
極論、禁断症状で死ぬことはありません。
ピーク期間を乗り越えれば徐々に軽くなりますし、何より、多くの禁断症状は思い込みです。
ストレスを受けた時に、ニコチン不足だと思うのではなく、脳に禁煙のせいではないと思い込ませる洗脳をしてしまいましょう。
眠気や頭痛に悩まされている時は、最初だけ!と思い、乗り越えましょう。
歯磨き・ガムを噛む
食欲増加や落ち着かないなどの禁断症状の多くは寂しいからです。
口が寂しいと良く言いますよね。
では、なぜ寂しくなってしまうのでしょうか?
下の計算式は、ヘビースモーカーの方が1日にタバコへ費やす時間を計算してみました。
1日でタバコに費やす時間
1日10本吸っているとしたら、
1回10分×10本=100分
つまり、1日1時間40分もの時間が空くのです。
この時間を違うもので埋めなければいけないので、口が寂しいときはガムを噛む、歯磨きをするなどして対処しましょう。
アイコスでもニコチン離脱症状が起こるのか?
紙巻きタバコよりは安全だと言われている電子タバコですが、タバコの葉を加熱して、ニコチンを抽出して吸うものです。
紙巻きタバコのように焼いて出て来る有害物質はなくなりますが、ニコチンを摂取しているという点では同じです。
アイコスでもニコチンの離脱症状は起こるのでしょうか?
結論から先に言うと、加熱式タバコアイコスでもニコチン離脱症状は出ます。
禁煙する為にアイコス移行はやめるべき
よく、禁煙の初期段階として、紙巻きタバコから加熱式タバコに変える方がいますよね。
しかし、電子タバコは紙タバコよりも健康的だ!と医学的に証明されているわけではありません。
あくまで、紙巻きタバコの燃焼による害が無くなるだけで、加熱式タバコならではの有害物質も発表されています。
ですので、加熱式タバコ=健康的ではなく、少し形の違うタバコという認識でもいいかもしれません。
ニコチンが少ない分、禁煙が難しくなる?
ニコチンの量が少ない分、もっと吸いたい!という状況になり、紙タバコより吸う回数が増える方がいます。
そうなったらもはや紙タバコの時よりもニコチン摂取量が多くなっていますので、より禁煙は難しくなります。
ニコチン離脱症状のピーク期間はいつ?症状と対処法まとめ
やはり禁煙初期は、ニコチン離脱症状が強く現れるようですね。
喫煙期間が長ければ長い程、症状も強く現れる傾向があります。
- 眠気や頭痛の身体的離脱症状以外にも、精神的離脱症状がある。
- 2日~1週間のピーク期間を過ぎたら、徐々に離脱症状は軽くなる。
- 紙巻きタバコも加熱式タバコもニコチン離脱症状は出る!
ニコチン離脱症状ピーク期間の、眠気や頭痛などの身体的ダメージは避けられないので、やはり「禁煙する」という強い意思が最も重要です。
ピーク期間のニコチン離脱症状を乗り越えられるかどうかが禁煙成功のカギといっても過言ではないでしょう。
みなさんも無理しすぎない程度に禁煙生活頑張って下さい。