様々な身体機能を調整する効果が期待されていることで今大注目の成分CBDとは何なのでしょうか?また医療用大麻とどう違うのでしょうか?
結論から申しますと、CBDとは大麻草に含まれる成分の1つ。医療用大麻とは大麻草に含まれる成分を用いた治療方法になります。
この記事ではCBDと医療用大麻が具体的にどのように違うのかをわかりやすく、また今後日本で医療用大麻は合法化されるのかについて解説していきます!
CBDとは?医療用大麻と何が違う?

CBDと医療用大麻は名称こそ違いますが、どちらも大麻草から作られており医療用大麻の中にはCBDも含まれています。
まずCBDとは、大麻草に含まれる60種類以上ある成分カンナビノイドの内の1つであるカンナビジオール成分(Cannabidiol)のことになります。
一方で医療用大麻はその名の通り医療用に使用する大麻の事になり、医療大麻という種類があるわけではありません。
大麻草に含まれるカンナビノイドの内テトラヒドロカンナビノール(Tetrahydrocannabinol)、カンナビジオール(Cannabidiol)が主流
大麻の含有成分について

大雑把に大麻と言っても含有する成分で効能が異なってきます。一般的な大麻(マリファナ)=ハイになる、キマるという症状はCBDにはありません。
では、よく芸能人が大麻を所持して逮捕されてしまう大麻と大麻草の含有成分CBDとは何が違うのでしょうか?
大麻の含有成分CBDとは
CBDとは大麻草に含まれる成分カンナビジオールのことを指しており、大麻草の茎や種子から抽出された成分になります。
大麻を使用したことで起きる幻覚や学習能力の低下、依存性はなく健康面で様々な効果を得ることが注目されています!
大麻の含有成分THCとは
THCとは大麻草に含まれる成分テトラヒドロカンナビノールのことを指しており、大麻草の花穂と葉の部分から抽出された成分になります。
CBDと違いTHCは、一般的に知られる大麻(マリファナ)に多く含まれている成分で、摂取するとハイになったりキマったりと強い精神活性作用をもたらすことから日本では厳しく取り締まられています。
医療用大麻に含有する成分と効果は?

同じ大麻だけどCBD=健康面で様々な効果が期待、THC=大麻=マリファナということがわかりました。
次は医療用大麻に用いられる大麻の成分について解説していきます!
医療大麻の成分一覧表
ナビロン | 大麻に含まれるTHCを模倣した合成カンナビノイドのこと。 主に制吐薬や神経因性疼痛の補助鎮痛剤として用いられる。 |
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ドロナビノール | 大麻に含まれるTHCを模倣した合成カンナビノイドこと。 主に抗がん剤の嘔吐や吐き気の抑制、体重減少などの薬に用いられる。 |
ナビキシモルス | ナビロンと同じTHCを模倣した合成成分こと。 主に痙縮、過活動膀胱、神経因性疼痛など他の症状の緩和に用いられる。 |
カンナビジオール | 先ほど説明しましたCBDのこと。 てんかん発作、糖尿病、虚血性心疾患、寝つきが良くなる、快眠効果、睡眠不足解消など他にも様々な病気に良い効果をもたらします。 |
医療用大麻に使用している成分は問題ない?

上記でも説明したように様々な病気に効果がある医療用大麻ですが、やはり大麻は大麻…医療用とは言えど使用して大丈夫なのでしょうか?
結論から申しますと、CBDを含んだ医療用大麻は何ら問題ありません!むしろ本当にたくさんの病気や疾患に効果があると期待されております。
医療大麻を合法化している国は23カ国!
アメリカ・ドイツ・イギリス・タイ・韓国・プエルトリコ・アルゼンチン・ペルー・イスラエル・オーストラリア・フィリピン・マケドニア・クロアチア・ニュージーランド・チェコ・ギリシャ・フィンランド・イタリア・ルーマニア・ポーランド・スイス・スロベニア・キプロス共和国
上記の国が医療用大麻の合法化をしており、今後も合法化する国が増えると考察されます。その理由は医療用大麻を合法化することで大きなメリットしかないからです!
医療大麻のメリット・デメリット
医療用大麻を合法化することで生まれるメリットは以下の通りです。
- 治療法がない病気や疾患の治療法になる可能性が大!
- 医療用に用いられる大麻の成分には依存性が少なく副作用の心配もほぼない
- 薬のような開発費用が掛からないので安価に使用できる
医療用大麻を合法化することで生まれるデメリットとしては特にないのですが、しいて言うと副作用があることが報告されています。
と言っても、他の治療薬にもある副作用と症状が似た「頭痛、嘔吐、吐き気など」になります。
医療用大麻は日本で合法化されている?

現在、23カ国で医療用大麻の合法化をしていますが、我が国「日本」は残念ながら合法化には至っていません。
まず大麻は「産業目的」「医療目的」「嗜好目的」と3つの使用目的で規制が異なるので、こちらの3つの目的に焦点を当てて解説していきます。
使用目的①「産業目的」
日本では産業目的で大麻を使用することは違法行為にあたりません。
THCが多く含まれる葉や樹脂ではなく、有害成分が少ない茎と種子から抽出されるCBDを用いて実際に衣服や七味唐辛子に使用されています。
使用目的②「医療目的」
一方で「医療目的」とされる大麻の使用目的は規制で禁止されており、日本で医療用大麻は合法化されていませんので、医療目的で大麻を使用することは違法行為に当たります。
使用目的③「嗜好目的」
こちらの嗜好目的も医療目的と同じく日本では禁止されています。
日本の大麻取締法違反にあたる「大麻の栽培、所持、譲受・譲渡」に該当するので、著名人が大麻で捕まっているのはこれらにあたります。
今後日本で医療用大麻は合法化される?

結論から申しますと、今後日本で医療用大麻が合法化されることは無いに等しいと言えます。
世界各国で医療用大麻を用いて治療した結果、効果があると報告されていますが、まだまだ日本では大麻について悪いイメージが根強く残っています。
ただ、日本でも医療用大麻の合法化を求める声が高まってきているので、時間はかかりそうですがいつかもしかしたら合法化される日が来るかもしれませんね?
日本でCBDは合法!

現在、日本では産業目的以外の使用目的は合法化されていませんが、CBDはどうなのでしょうか?
万能薬と言っても過言ではないCBDですが、日本では使用が合法されています!理由はTHCが含まれていないからです。
大麻取締法に明記されいる大麻とは
日本の大麻取締法に「大麻」とはこのように明記されています。
第一条 この法律で「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。
出典:e-Gov
つまり大麻草の花穂と葉に含まれるTHCを大麻と称し、大麻草の茎と種子から抽出されるCBDは大麻でないので加工も使用も問題ありません。
日本でCBD製品を所持・使用違法行為にあたる?

CBDとは先ほども説明しましたが、大麻取締法に明記されている「大麻」には該当しないので、結論から申しますと所持しても違法ではありません。
しかし、過去にCBDが入ったオイル=CBDオイルを使用して逮捕者が出たことがあります!
CBDオイルの注意点
CBDとは、ハイになったりキマったりする症状が起きるTHCと違い、日本でも所持・使用が合法化されているのですが、個人輸入して購入したCBDオイルに本来入っていてはいけないTHCが入っていた製品を所持した場合は違法行為になります。
CBDオイルを購入する際は、以下の点を確認して購入することをおすすめします。
- 成分表示
- 国の認可を取得している
- 正規の代理店・販売店
スパリでは違法なCBDリキッドの見分け方を詳しく解説している記事もあるので、下記記事を参考にしてみてください。
CBDと医療用大麻の違いとは?日本では合法?それとも違法?のまとめ
今何かと話題のCBDとは?医療用大麻と何が違うのかを解説してきましたが如何でしたでしょうか?
- CBDとは大麻から抽出される成分
- 医療用大麻とは大麻を用いた医療目的で使用される治療法
- 日本で「医療用大麻」を合法化するのはまだまだ先
医療用大麻を合法化している国は23カ国ある中で、日本は産業目的以外の使用を厳しく規制しています。
しかし各国の治験結果からCBDを用いた治療法は、様々な症例に効果があると証明されているのが現状です。日本でも研究が進められているので時間はかかりそうですが、いつか合法化される可能性はあるかもしれませんね!